アメリカ出版研究会(2007/01/27)

実は、12月にゲストスピーカーとして話をさせていただいた研究会。
毎月30〜40名が集まり、二人のスピーカーの話を聞き、その合間に名刺交換などネットワーク作りの場にもなる。主宰の金平聖之助さんにお願いして、参加し始めてから、かれこれ四年くらい経つだろうか。スピーカーは、本音ベースで話をしてくれるので、ここで書けることに限界はあるので、“感じた”ことを記録していくことにする。

メインスピーカー・石橋毅史氏(『新文化』編集長)
http://www.shinbunka.co.jp/
まだ36歳で自分とほとんど歳が変わらないのに驚いた。
記者時代の連載「直に挑む」は、石橋氏によるものだそうで、業界に対する変化への強い意志は、ずっと以前からあるのだ、と符合した。
今後、紙面で追及していきたいこととして、以下の三点を挙げていた。

1.20年先のための再販論議
2.書店員の待遇改善、独立・開業
3.スモールで運営できる構造(少部数、小店舗、地域限定、それらの連帯)

1.については、ポジション(製造・卸・小売)と規模によって、千差万別なので、論議ももちろん必要だが、その準備をどうしていくかが、現実的なのではないかと思う。撤廃された場合のシミュレーションなんてしたことがないので、今度ゆっくり考えてみなくては。
2.と3.は、推測だが、たしか昨年一面でとりあげていた福岡のブックスキューブリックを意識しながら、話をされていたのではないかと思う。
ブックスキューブリック
http://www.bookskubrick.jp/index.php
まだ行ったことがないので、今度出張の際に行って話を聞いてみよう。

また、テレビ・新聞・webなどのメディアで「活字」まわりに関する番組・記事・コンテンツ等が発信された時に、それらを捉えているデータベースといったようなものがないので、100年後の人間にそういったアーカイブを残していきたいと話されていたのが印象的だった。たしかに。。


ゲストスピーカー・藤石索道氏(光文社)
http://www.kotensinyaku.jp/index.html
昨年9月に創刊された「古典新訳文庫」の創刊前から現在までを、途中から駒井編集長も参加して、その長い道のりをきく。
販売において、かなり過激な施策を聞いたが、実現にいたらなかったとのことで、非常に残念。でもやり続けることが大切なので、とにかく過激(独創的?)なことを考え、言い続けていこうと思う。
文芸だけと思い込んでいたが、レーニンやカントもあったりで、いろんなトライができそうで、これからが楽しみなレーベルである。